こんにちは。てむたむ(@temtam8)です。
この記事では、アカペラのジャズ・バラードでいい曲ないかなぁと、しっとりとしたアカペラジャズが好きな人に向けて書いています。
たくさんのアカペラグループがあって、たくさんの曲がある中で、自分好みの曲を掘り当てるのって、なかなか時間がかかったり、出会えなかったりするものです。
そんな私もアカペラを始めてから、お休み期間もあったりしましたが、13年くらい経ちます。
新しい好きな曲に出会えますように。
目次
VoxOne「Could you believe」
Cuould you believeは1977年にAl Jarreau(アル・ジャロウ)がリリースした曲です。
それをVoxOneというアカペラグループがデビューアルバム「VoxOne」の中で1993年にカバーして、アカペラ曲としてアカペラーの間で広まりました。
VoxOneはバークリー音楽院で松岡由美子さんが出会った友人とアカペラグループを作り、メンバーチェンジをしながら作ったグループです。
日本に来日した際には、私の所属していたアカペラサークルに指導に来てくださって、バークリー音楽院で教えている方々だとは思えないくらい近い存在だった時期もありました。
曲の題名通り、「Could you believe?」というフレーズがたくさん出て来て、語りかけて来る出だしには、心が揺さぶられるようです。
もう、中古でしか出回らなくなってきているCDでもあるので、少し寂しさも感じる所がありますね。
私自身は、この曲の一番上のパートを担当してよく歌っていたのですが、最後の方の一番盛り上がる場面のトップパートの切れのある声を目指してよく練習したのがいい思い出です。
どのパートも歌い甲斐があるので、アカペラをする方は、是非歌ってみてくださいね。
歌いこむほどに、涙が出ますよ。(息切れとともに)
VoxONE「Could you believe」-YouTube
VoxOne「Morning」
VoxOneの曲をもう一つ、ここに書くか迷いました。
ただ、私の大好きな曲なので紹介させてください。
この曲は、「Morning」という曲名の通り、太陽の上がる静かな朝の情景から、徐々に太陽の光が上がってくる様子を、ハーモニーで描いたとても美しい曲です。
曲の序章は、まるで自分が静かな湖のほとりにいるかのような、自分の息をする音が聴こえてくるような、ハーモニーから始まります。
前半の部分は、朝の静けさを描いているのですが、半分を過ぎたところから、「とぅんとぅん」というリズムに切り替わります。
太陽が、刻々と上がってくる、時を刻むように、
世界が次の日を迎える時を刻むように、
思わず息を止めて見入ってしまう情景が浮かびます。
太陽が見えると、次の日を迎え、暖かく曲が終わりまで駆け抜けていきます。
是非、情景を自分なりに浮かべながら聴いてみてください。
深みのある低音パートも、とても魅力的です。
このCDは、現在はamazonでしか扱いがないようです。amazon musicから聴くこともできます。
CDの詳細は、out there「VoxOne」のページからどうぞ。
RealGroup「Words」
RealGroupの曲は明るい曲も結構多く、コメディカル要素も含んだ曲が多いのが特徴です。その中でも、ジャジーで静かな和音を楽しめる「Words」という曲。
RealGroupとは
スウェーデン王立音楽アカデミーで出会った5名のメンバーで1984年に結成。1987年にアルバム『Debut』でCDデビューし、1995年には米国現代アカペラ協会(CASA)から、アカペラ界の最大の栄誉の1つである「The World’s Best Vocal Group」賞を授与されている[要出典]。2000年には、アルバム『Commonly Unique』がスウェーデン・グラミー賞(Grammis)のオープンカテゴリー部門で最優秀部門賞を受賞。
ウィキペディアより引用
Take6と並ぶくらい有名で、長く続いているグループです。
数年前に来日した時を最後に2ndパートメンバーが入れ替わりました。あの歌声が生でもう聴くことができないのかと思うと、寂しいものですが、DVDも多く出しているので、家で楽しむこともできます。
アカペラ用語で、字ハモと言われる、同じ歌詞を全員で歌い奏でられる和音の美しさと、5人の呼吸も1つになっているのではないかと思うくらいの一体感には圧倒されるものがあります。
オンマイクで両手でスナップをして歌うパフォーマンスもかっこよくて、ついつい真似をしたくなります。
CDの絵柄が可愛くて、沢山あるCDの中から迷いに迷って、このCDを買ってサインをしてもらったのはいい思い出です。
中古CDであれば、楽天・ヤフーで1000円くらいで手に入れることができそうです。
Rajaton「Dobbin’s Flowery Vale」
フィンランドの6人のアカペラグループRajaton(ラヤトン)「Dobbin’s Flowery Vale」(ドビンの花咲く丘)という曲です。
スノーマンの絵本をご存じの方もいらっしゃるのではないでしょうか。
私は、こっちの絵本を持っていました。
このスノーマンのアニメーションに元々使われていた曲をRajaton(ラヤトン)がカバーして歌っています。
ジャズというくくりにしていいのか、バラードというくくりに入るのかと言われると少し民謡調なのですが、ジャズ好きには独特の和音を聴いてほしいという思いで紹介させてください。
フィンランドに旅行に行った際には、路面電車にRajatonのライブの広告があったり、お土産屋さんの隅っこにCDが置いてあって思わず買ってしまったりしました。
この曲は、私自身も友人と長らく歌っていた曲なのですが、なめらかな曲調なのにも関わらず、元の曲を聴くとどこで息継ぎをしているのかわからないくらい、細かいリズムで歌われています。
簡単そうに聴こえますが、肺活量が非常に必要な曲です。初見で聴く方は、その点も注目しながら聴いてみてください。
フィンランドのグループなので、フィンランド語の曲も多く、フィンランドの国の雰囲気が伝わってくる独特の和音をRajatonの曲たちからは感じられるので、是非色々と聴いてほしいグループです。
来日公演も、しっかりと行ってきました。あたたかい雰囲気のライブには癒されます。
Rajaton「Dobbin’s Flowery Vale」-YouTube
私はもっぱら、CD派なのですが、amazon musicが一番安く2000円くらいで全曲聴くことができますよ。
SmoothAce「サクラ」
SmoothAceと言えば、「Shine」、「無敵」、「愛を知るたびに」、「25hours a day」が有名。
オリジナルアルバムの「きらめき」はアカペラーなら見たことがあるのではないでしょうか。
その中には含まれていない曲で、敢えて「サクラ」を選びました。
他にも好きな曲は山ほどあるのですが、この歌詞が切なく、メインボーカルの重住ひろこさんの声に、とてもマッチしている曲です。
歌詞の丁寧さや、情景が浮かんでくるように綴られた美しい言葉達には、胸が締め付けられるような、景色が見えてくる一曲です。
「穏やかな風が 見送る背中に 美しく咲く花びら運ぶ
日ごと 重くなる そのかばんから
つめこんだ 夢 追い出さないで 見つめて
新しい場所や 人々が 言葉が 気付かずに あなたを迷わせても」
スムースエース 「サクラ」 より引用
という歌詞から始まる、この曲は新しい生活や、人生に迷っていた私には、まるで私が見ている景色がそのままこの曲の中に詰めこまれたかのような気持ちになりました。
二番の初めはこんな出だしから始まります。
「なにもかもいつか 変わってゆくなら
あなたらしく変わればいい ただそれだけ
上手に笑えなくても いいから
あなたの 歩き方でいいから」
スムースエース 「サクラ」 より引用
大学生の頃によく聞いていたのもあって、周りがどんどん変わっていき、環境もかわっていき、就職をする中で、「うつ病」で休学していた私の背中に温かい手を当ててもらったような気持ちになりました。
もう、ここまでで胸いっぱいなのですが、最後の最後はやはり、未来を優しく語りかけてくれます。
「誰にも予想できない明日がやってくる
また今日も心ときめかす
誰の知らないあなたが あなたの中にいる
信じて 描いた 未来 駆け抜けてる」
スムースエース 「サクラ」 より引用
自分も知らないであろう、未来の自分を想像させてくれるこの歌詞が大好きです。
CDやDVDもいいですが、やっぱり生ライブはたまらなくいいですよ。小さいライブハウスでもライブをやってくれる時があるので、本当に目の前で、マイクに入っていない生の声を聴けるのも醍醐味です。
一番新しいオリジナルCDは夫が私の誕生日にプレゼントしてくれた思い出のCDです。
もう中古品しか出回っていませんが、100円ちょっとで手に入れられるので、スムースエースの「サクラ」が好きな方は、是非手に入れてみてください。
この機会に他の曲もCDで聴いてみませんか。
スムースエースのオリジナル曲をのおすすめは、「きらめき」というアルバムもとてもよく、今はamazonでしか取り扱いがありません。
スムースエースの言葉の美しさは、息をのむものがあるので、ここで語りだすと止まらなそうです。
また、スムースエースのライブで教えてもらった曲の解釈や、聴きやすい曲を紹介しますね。
>>>スムースエースを聴くならこの曲がおすすめ(作成中)
トライトーン「新しい年もまた」
トライトーンをこよなく愛する私なので、楽譜もCDも(絶版になったものもだいぶ揃えました)ほとんど持っているのですが、ジャズ・バラードというと、何を紹介しようか迷いました。
好きな曲ばかりなので。
静かで、ゆったりと聴ける曲を考えた時に思い浮かんだのが、「新しい年もまた」でした。
年末に聞くような歌詞なのですが、冬の情景が浮かんでくる、雪道が見えるような、そんな一曲です。
揺れる 暖炉の灯が 横顔照らしている
静かな夜を越えて 新しい年がやってくる
トライトーン「新しい年もまた」より引用
という歌詞から始まり
静かな夜の情景、除夜の鐘が聴こえてきそうな、雪が降ってきそうな、情景が思い浮かびます。
日本語がとても美しいです。
この曲に関しては、最後の転調が少し難しいので、歌われる方はがんばって揃えてみてください。
トライトーンのオリジナル曲は、特にベースパートを歌っている青木肇さん(帽子をかぶっている人)のえがく世界観の日本語がとても美しいです。
楽譜も、最近は一曲ずつ売っているので、歌詞の内容的にライブで披露できる期間は限られます(11,12月あたり?)が、是非揃えて歌ってみてくださいね。
この曲を聴くには、amazonが「A Cappella Love Songs」のCDを中古で取り扱っていました。
トライトーン「はなのちるらむⅡ」
最後は、私の大好きなトライトーンの「はなのちるらむⅡ」です。
バラードとは言い難く、ポップスよりの曲ですが、静かな気持ちで聴ける曲です。
日本語の美しさが際立ちます。
桜の花が しず心なく散る
はらはらと 舞う 春の光の中
まだ見果てぬ夢の 続きを惜しむのか
それとも またよみがえりの 近い
ひさかたの ひかりのどけき 春の日に
なにゆえに しずこころなく さくら
はなのちる はなのちるらむ
トライトーン「はなのちるらむⅡ」より
百人一首の一節から歌詞を作ったそうで、紀友則の読んだ歌から、一部歌詞が綴られています。
「簡単な意味」
柔らかな春の日差しの中を、桜の花びらが散ってゆく。
こんなにのどかな春の日なのに、花弁はどうしてこんなにあわただしく散ってゆくのか。
沈める心はないのか。
百人一首講座より引用
トライトーンが歌っているのを聴くには、購入するか、視聴しにいって一部聴くしか手立てがないので、是非、気になる方はCDを買って聴いてみてください。
amazonで取り扱っています。amazon musicでも聴くことが出来ますし、一曲200円でダウンロードが出来ます。
トライトーン「虹色のハーモニー」のCDのページです。
どの曲も、ポップス寄りで聴きやすい曲が集められているので、とてもいいですよ。
今日はここまで。また、新しい曲を思い出したら追記して10個まで増やそうと思います。
ではでは。