ネフローゼ症候群

【体験談】ステロイドうつの症状と過ごし方・対策。落ち込んだり、自分を責めてしまっている方へ。

こんにちは。てむたむです。

私は、微小変化型ネフローゼ症候群になって、10か月経ちました。1度再発をし、入院治療を2回しました。

私は、2回とも、ステロイドうつになりました。

私のステロイドうつの副作用は、主治医の先生曰く強く出ているほうで、かなりつらい思いをしました。

私は、精神科作業療法士として知識がありましたが、対応しきれるものではありませんでした。

 

でも、ステロイドうつを脱した今、

  • 自分の体験した症状を説明を説明する
  • うつに対しての対策を説明する

ことは出来ます。

てむたむ
てむたむ
自分が悪いんじゃなくて、症状なんだって思うだけでもほんの少し気持ちが楽になるかも。

 

今回お話しするのは、私の体験談と、私の具体的な対策です。

1人ひとり、症状も違えば、環境も違うので一概にこれがいいとは言えないですが、参考がてら読んでみてください。

分かりにくい所があれば、聞いてもらえると加筆するので、コメントやツイッターで反応いただけると幸いです。

 

私のステロイドうつの症状

ネフローゼ症候群になり、ステロイド内服治療をしている中で、ステロイドうつになりました。

 

出現時期:40mgの点滴・内服治療をして2週間ほどで症状が出てきました。

出現期間:25mgまで減量する4~5か月程ステロイドうつの症状がありました。

 

元々、うつ病経験者(?)であり、精神科作業療法士でもあったため、経験・知識はあったのですが、対応できるかどうかは別問題です。

お医者さんがインフルエンザにかかって、すぐに治せるかというとそういうわけではないのと一緒です。

私がステロイドうつで体感した具体的な症状(こころの症状とからだの症状)

こころの症状

  • 刺激に過敏になる(易刺激性)
  1. 小さな音でも耳元で鳴らされているように感じる
  2. 看護師さんや他の患者さん、家族の何気ない声かけがつらくなる
  3. 洗濯機の音がつらくなる
  4. イライラする、いつもは許せていることが許せなくなる
  • 自分を責めてしまう、罪悪感を感じる、(自責感情)
  • 何でもないことで落ち込む、理由もなく涙が出る、絶望的な気持ちになる(抑うつ気分)
  • 表情変化が乏しくなる(興味関心の低下)
  • 文章が読めなくなったり、理解できなくなったりする(思考力・集中力の低下)

からだの症状

  • 眠れなくなる(睡眠障害)
  • 布団から起き上がれなくなる
  • 声が出なくなる
  • 歩けなくなる

具体的に困った体験

 

ステロイドうつになって、具体的に困ったことがありました。

  • 大部屋だったため、他の患者さんの話し声や話しかけ、面会者との会話がつらい
  • ステロイドうつになってきて大部屋でカーテンを閉め切ってすごしていたら、他の人が心配して話しかけてきて、それに反応できなくて自分を責めてしまう
  • できないことが増えていく中で、下膳は自分でやろうと思って転びそうになる
  • つらさを説明したいのに、声が出なくなって恐怖感にみまわれる
  • 自分を責めてしまう気持ちが大きくなり過ぎて、大泣きしてしまう
  • 自責感が強くて、点滴が痛いことやシャワーを浴びたいことなどを我慢してしまう
    →結果、点滴が腫れる、皮膚状態を看護師さんが確認できなかった

 

ステロイドうつの時の私の対策

 

ステロイドうつの時には、

  • 自分で上手く説明ができなくなる
  • 自分を責めてしまうあまり、症状が出ていても我慢してしまう

といったことが起きます。

 

知識として知っていたため、なるべく口に出して、説明しないと分かってもらえないとは思っていましたが、

てむたむ
てむたむ
自分さえ我慢していれば…

 

とか

 

てむたむ
てむたむ
私は心が弱いから、こんなことで落ち込むんだ

 

と、落ち込んでしまい、無理して明るくふるまっていました。

 

そのためか、看護助手さんから、

看護助手さん
看護助手さん
たまには布団から起きたら?

と声をかけられて、めちゃくちゃつらい思いをしました。

 

私の場合のステロイドうつは、1日の中でつらくない時もあった(日内変動)ので、

  • 説明できそうな時
  • メモに残せそうな時

には、症状や困っていることを書いておいて、看護師さんに話をしていました。

 

それでも、上手く症状を上手く説明することができなくなっていきました。

 

ステロイドうつの時の自宅での過ごし方

あまりにステロイドうつが酷すぎたため、退院を1週間ほど早めてもらいました。

 

何故なら、

  • 大部屋にいるということ
  • 夫に負担をかけているということ

が私にとって大きなストレスとなっていたからです。

 

幸いなことに、私も夫も精神科で働いていたため、「うつ」に対しての知識や経験があったため、退院させてもらえたのかもしれません。

自宅に帰ってからも、ステロイドうつの症状は続きましたが、なんとか2人で、話し合いながら乗り越えました。

 

家に帰ってからの問題点

家に帰って、大部屋よりも静かな環境で刺激の少ない状態で過ごせるようになり、気持ちがだいぶ楽になりました。

また、夫に洗濯物を頼み続けていたことからも解放され、出来る範囲で家事をやれ、自分を責める感情も少しだけ和らぎました。

 

家に帰ってから出てきた問題は、

  1. 夫からの「おはよう」「いってきます」に反応できなくてつらい
  2. 家事を思うようにできなくて自分を責めてしまう
  3. 夫が食器を洗う音、料理をする音、洗濯機を回す音がつらい

ということがありました。

 

まるで耳元で音を鳴らされているかのように、吐き気がするほど音に対しては過敏になっていました。

また、頭では

 

てむたむ
てむたむ
これは自責感情だ

 

と理解できていても、そのつらい思いからは、どうしても逃れられないものでした。

 

てむたむ
てむたむ
知識があるのと、つらいかどうかは別の問題だよね。

 

家に帰ってからの問題点に対する対策

お互い精神科作業療法士だったので、どういう環境で、どう過ごすのがいいのかをお互い静かに考えていました。

①話しかけに対して、反応できなくて自分を責めてしまうことを伝えた

  • 自責感情があること
  • 反応できる時もあること
  • 反応できない時は布団にもぐっていること
  • 話しかけないでほしいこと
  • 話しかけられるときには、自分から話しかけること

を、一つ一つ説明しました。

 

  • やってほしいこと
  • やってほしくないこと
  • できること

を説明して、対応してもらいました。

 

②家事を思うようにできなくて自分を責めてしまうことを伝えた

家に1日中いるのに家事を思うようにできなくて、自分を責めてしまうことが多くなっていました。

 

夫からは、

  • ステロイドの治療中だからできなくて当たり前なこと
  • うつ状態の中、少しでもできていることがすごいこと
  • 治療に専念することが私にとってお仕事であること

を、説明されました。

 

焦って洗濯や料理をやり出して落ち込みまくっている中、

てむたむ
てむたむ
私って治療中だった。

と、気付くことができました。

 

ステロイドの治療の副作用の中で、ステロイドうつは、症状を説明できなくなるという点で、厄介な副作用だと感じました。副作用で、身体がしんどいことも、落ち込んでいることも、夫に説明するまでに時間がかかりました。

 

風邪をひいて、病院に行ったのに、「申し訳ないからこの症状は話さないでおこう」「我慢できそうだから、これは薬をもらわなくてもいいか」なんて思っていたら、お医者さんは治療ができませんよね。

 

 

③音に対して過敏すぎてつらいことを伝えた

様々な音が耳元で大音量で聞こえるように感じて、つらいと思っていることを説明をしました。

これは、易刺激性と言います。

扉を閉める音を静かにしてもらったり、出来る範囲で対応してもらいました。

ステロイドうつを周囲に理解してもらうためには

私たち夫婦は、幸運なことに精神科で働いた経験があったから、知識があり問題を認識し、対策を立てることがお互いに出来ました。

うつ状態、うつ病に関しては、目に見えない症状が多く、理解がしにくいため、一般的には対応が難しい場合が多いでしょう。

そういう場合には、ステロイド内服治療をしている本人が一番楽な環境で過ごしてもらえるように対応するのがいいと感じます。

私自身も、入院しているより家にいるのが楽だったり、少しだけ家事をしているほうが気持ちが楽だったりしたため、家で過ごしました。

話しかけて欲しくない時があるため、自分から話すまでは、そっとしておいてほしいことを伝えて、話しかけないようにしてもらいました。

人によっては、病院にいた方が楽な場合もあるでしょう。子育て中の方や、家での人間関係が複雑な方は、もしかしたら、入院しているほうがステロイドうつに対してはいい場合もあるかもしれませんね。

 

 

自分の気持ちが楽になるように過ごせる環境を、主治医の先生や看護師さんと相談しながら決めて行けるといいのではないかと考えます。

ステロイド内服治療を私のようにしていて、入院している方は、精神科に入院しているわけではないので、主治医・看護師さん共に「うつ」に対する知識は浅いかもしれません。

ただ、家族よりも、寄り添ってもらえる可能性があります。

ステロイドうつの状態に合った、その時できる範囲の対応をしてもらえるかもしれません。

 

説明は出来なくても、メモに残しておくだけでも違うので、出来そうな時にどういう気持ちだったのか、書きなぐっておくことから始めてみてはどうでしょうか。

 

 

私のようにステロイドうつの副作用が強く出ている人が少しでも楽になりますように。

 

ではでは。

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POSTED COMMENT

  1. とむとむ より:

    こんにちは
    息子が指定難病でステロイドを摂取しています。
    こちらのブログで、傍から見ていて、こうなんじゃないかと思っていたことを記事にしていただけていると思いました。
    やっぱり、ステロイドによるものだと私も思っていました。
    息子にも見せました。内面が葛藤しているけれど出せない、という状況でとても苦しそうでした。
    ステロイドによるものだと証明できなくて困っていました。ありがとうございます。

    • てむたむ より:

      とむとむさん
      はじめまして。
      こちらこそコメントありがとうございます。とても嬉しいです。
      息子さんがステロイド治療をされているのですね。色々悩まれて、ここにこられたのかなと感じました。
      病気になってから、難病の方のご家族とお話する中で、「こんな風に悩んでいるんだ」「夫はどんな気持ちなのかな」と考えられるようになりました。
      少しでもよくなりますように。

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