病気退職(自己都合退職)をしてから、1年が経とうとしています。
病気退職をするまでは、休職をして傷病手当金をいただいていました。
退職してからは、在職中に、会社がやってくれていた色々な手続きを自分で調べて、自分で行っていく必要がありました。
国や県・市の制度で、知らないこと、分かりにくいことがたくさんありました。
誰かの役に立てばいいなと思い、今日はまとめておきます。
目次
病気で退職したら最初にやっておきたい手続き/失業手当の受給期間の延長
病気で退職した場合、すぐに働くことは出来ません。
転職活動や、すぐに働くつもりで退職した方は、雇用保険に入っていれば「失業手当」をもらえる可能性があります。
雇用保険の「失業手当」は、受給期間に期限があります。
受給期間は1年です。
この1年を過ぎてしまうと、「失業手当」をもらうことが出来なくなってしまいます。
私の場合は、1年以上、次の就職を考えることが出来ない可能性もあったため、失業保険の受給期間の延長の手続きをしました。
働くことができない状態が30日以上続いている人は、失業保険の延長ができます。
失業保険の受給期間の延長の手続き
- 場所:管轄のハローワーク
- 申請のタイミング、申請の期限:退職した日から30日後から、受給期間の最後の日まで(私の場合は1年)
- 手続きに必要なもの:受給期間延長申請書(ハローワークでもらえる)、離職票-2(前の職場でもらえる)、延長理由を確認できるもの(傷病手当の受給のハガキ等)、印鑑(シャチハタでないもの)
受給期間のギリギリに申請すると、失業手当をもらえる期間が短くなってしまう可能性があります。
私の場合は、受給期間は90日だったため、9か月を過ぎて延長すると、受給期間が短くなった可能性がありました。
国民健康保険、国民年金の手続きをする必要がある人は、先にそちらの手続きを行ってください。
ハローワークで、失業保険の受給期間の延長の手続きをすると、離職票を回収されてしまうからです。
先に、国民健康保険・国民年金の手続きをするために市役所に行きましょう。
詳しくは下記の記事を参考にしてください。
参考:失業手当の受給期間延長はいつからいつまで?申請タイミングと期限を確認
病気で退職したら最初にやっておきたい手続き/国民健康保険への切り替え
病気で、退職して、傷病手当金をもらっている状態で、社会保険の切り替えをしなければいけませんでした。
健康保険の選択肢としては3つ
- 健康保険を任意で継続する(会社が半分払ってくれていたものを払うため高い)
- 国民健康保険に切り替える
- 家族の健康保険に入る(被扶養者になる)
しばらく働けそうになかったため、夫の扶養に入ろうと思ったのですが、傷病手当金の額が年間で130万円を越えそうだったため、国民健康保険に入るという1択でした。
社会保険を任意で継続するお金・メリットが、すぐに働けそうにない私にはなかったため、やめておきました。
1,2か月で働けるようになる可能性がある人は、任意継続してもいいかもしれません。
国民健康保険の切り替えの手続き
- 場所:市役所
- 申請のタイミング:退職してから14日以内(過ぎた場合は、その間の医療費が全額自己負担に)
- 手続きに必要なもの:離職票(ハローワークで先に提出してしまった場合には、退職証明書を会社で発行してもらいましょう)、マイナンバーカード(通知カードでも大丈夫)、本人確認書類(運転免許証)
詳しくは下記の記事を参考にしてください
参考:国民健康保険に加入するには?手続きや必要書類などを詳しく解説
支払いは、コンビニで行うことが出来ます。
もし、支払い票をなくしてしまっても、再発行してもらうことが出来ます。
病気で退職したらやっておきたい手続き/国民年金への切り替え/加入
病気で退職するまでは、厚生年金に入っていました。
退職してからは、年金を継続するためには、国民年金に加入する必要があります。
今後、年金の制度がどうなっていくは分かりませんが、加入しておこうと思い、国民年金に加入することにしました。
年金については、考えは人それぞれなので、どうしてもやっておかなければならないという手続きではありません。
扶養に入れる場合には、国民年金の手続きは必要ありません。
国民年金の加入の手続き
- 場所:市役所
- 申請のタイミング:退職日から14日以内
- 手続きに必要なもの:離職票、年金手帳、本人確認書類(運転免許証)、印鑑
クレジットカード払いにすることも可能です。
引き落としや、クレジットカード払いにしたい方は、通帳・クレジットカードを持って行ってくださいね。
引き落としの手続きをしても、行き違いで支払い票が家に届くため、手続きが完了するまでの数回はコンビニで支払う必要があります。
病気で退職してから3か月後にやった手続き/傷病手当の受給の手続き
病気で退職してからは、休職中に会社が行ってくれていた傷病手当金の受給の手続きを自分で行う必要があります。
体調も悪く、何をどうしたらいいのか頭も回らない状態だったため、「協会けんぽ」に電話で問い合わせました。
問い合わせの時に必要だったのは、会社に所属していた時の、「社会保険の保険者番号」でした。
保険証と傷病手当の書類は、退職前にどのように書かれているのか、写メっておくといいですよ。頭がまわっていない状態で、色々な手続きをしていくと、メモなど無くしてしまうので…。
住んでいる場所の、「協会けんぽ」に電話をしたところ、
「傷病手当の申請の用紙はホームページでダウンロードができますよ」
と教えていただいたのですが、ダウンロードするところを見つけることも出来ず、プリンターを家で自分で動かすこともできない状態だということを伝えたところ、
- 傷病手当金の申請の紙(記入する所にマーカーをつけてくれていた)
- 郵送するための封筒
を3回分送ってもらうことが出来ました。
1回の申請で3か月分申請をすることが出来るので、9か月は安心です。
病気で退職したらやった方がいい手続き/医療費控除
病気で退職したら、通院していますよね。
年間の医療費が10万円をこえる場合には、医療費控除の制度を使うことで、税金が軽くなる可能性があります。
私の場合は、傷病手当以外の収入がない状態だったため、控除される税金(所得税など)が、ほぼない状態でした。
そのため、医療費控除は、夫の名義で行うことにしました。
医療費控除のシミュレーターでいくらくらい返ってくるのか計算したところ、数千円どころか、数万円という額が出て驚きました。
このサイトで計算してみました。
1月から12月までにかかった、医療費・通院の公共交通機関代・ドラッグストアで購入した医薬品などを表にまとめて、2-3月に申請をします。
税務課に行けば、申告方法や書類を詳しく教えてもらうことが出来るので、1度行ってみるといいですよ。
医療費控除に必要な書類
- 源泉徴収票
- 医療費控除の明細書(自分でまとめる)
参考:意外と簡単な「医療費控除」の申告方法、今回の確定申告からもっと身近に!
申告するのは、家族の中で税金を払っている額が一番大きい人がした方が控除額は大きいでしょう。私のように、働けていなくて税金を大して払っていない人が申請しても、控除される税金自体がないですからね。
後述しますが、医療費控除以外にも手続きが必要な人は、確定申告もまとめてやってしまった方がいいです。
病気で退職してから年末に行う手続き/生命保険・入院保険等の控除
民間の生命保険・入院保険に入っています。
病気で退職するまでは、年末調整の時に、書類を提出していました。
ただ、退職してからは、どうしていいのか分かりませんでした。
生命保険・入院保険などの控除は、保険は契約者ではなく、「受取人」が行うことも出来ます。
私の場合は、生命保険の受取人が夫になっています。
そのため、それまで私が年末調整で出していた書類を、夫の年末調整の書類にくっつけて出すことが出来ました。
控除してもらえるのであれば、提出できるものは提出しておきたいですよね。
提出し損ねたとしても、確定申告で提出することも出来ます。
その場合は、夫の確定申告に貼り付けて、控除してもらいます。
病気で退職してから年度末に行う手続き/国民健康保険(社会保険)の控除
病気で退職してから、国民健康保険に加入しました。
私の、国民健康保険の分を、夫の年末調整で、控除をしてもらうことが可能だったのですが、知らなかったために、期限が過ぎてしましました。
そのため、夫に確定申告をしてもらい、その確定申告の中で、申請をすることにしました。
一番簡単な方法は、私の場合は、夫の年末調整までに12月までの国民健康保険をまとめて払ってしまい、「国民健康保険納付済額のお知らせ」という用紙を、市役所で発行してもらい、年末調整で会社に手続きをお願いする方法です。
私は、その方法でやり損ねたため、2月に夫の確定申告で控除してもらいます。
国民健康保険を支払っていれば、1月2月辺りに、1年間で支払った国民健康保険の額について通知が来るため、その用紙を確定申告の時に使用しましょう。
病気で退職してからやったほうがいい手続き/確定申告
病気で退職して、収入もなかったため、確定申告は無縁のものだと思っていました。
ただ、やった方がいい場合もあるようです。
私の場合は、夫にはやってもらう必要があります。
- 医療費控除
- 民間保険の生命保険・入院保険などの控除
- 国民健康保険・社会保険の控除
など、私のようにやり損ねてしまった方は、世帯の中で一番税金を払っている人の名義でまとめて申請しましょう。
確定申告の時に必要なもの
- 源泉徴収票
- 印鑑
- 身分証明書(運転免許証など)
- 医療費控除、生命保険の書類、国民健康保険の通知など
無収入だった人も確定申告をした方がいいのかどうか
私の場合は、今年は、入退院と自宅療養をしていたため1年間全く働くことが出来ていません。少しでも働いた方は、還付される可能性があるため、手続きをしてみてもいいでしょう。
無収入だった私は、確定申告の義務はありません。
税務課でも、同じように
「確定申告の義務はないので、やらなくてもいいですよ」
と言われました。
ただ、色々と調べたりしている中で、確定申告をしていないと、
無収入だったということを証明するものがない
という記載を見つけました。
確かに、どこにも何も提出していなければ、無収入だったことを証明するものってないですよね。
確定申告をしなくても、「市民税・県民税申告書」という書類を税務課で提出することで、チェック1つで簡単に、無所得であったことを申請できます。
この証明をしておくことで、「無所得証明書」を発行できる状態にすることが出来ます。
無所得証明書が必要になるかは、分かりませんが、手続きをしておくことで、安心材料となるのであれば、やっておこうと思いました。
参考:【税理士監修】所得証明書が必要になった!どうすればいい?
私の場合には、微々たるものですが、この1年でAmazonアソシエイトの収入がありました。ただ、大きく赤字となりました。赤字なので、これまた、確定申告の義務はないのですが、練習がてら申告してみようと思います。
Amazonアソシエイトというのは、私の貼ったリンク先から商品を直接購入していただいた時に、10円程度私に紹介料として、Amazonから紹介料が入るものです。
年末・年度末に向けて、この1年のレシートや領収書をまとめてみたりしていました。税務課・税務署を回って、市役所を回って、色々と聞いてきました。
ネットの情報だけでは、混乱してしまう事もありました。
今年はじめて確定申告をする、私たち夫婦が参考にした本は、フリーランス税本という本です。
知識が全くない状態でも、フリーランスでなくても、会社員の方でも必要な税金の知識が載っています。
漫画で、簡単に書かれているので(それでも私には理解するのに時間がかかりそうですが)、はじめて、税金について触れる、確定申告をするという人には、読みやすいですよ。
よかったら、読んでみてください。
ではでは。