うつ、こころの病気

心を軽くする方法。難病患者になってからの心の持ちよう。

難病患者が生きるのが苦しくなる時

ネフローゼ症候群という指定難病になって3年が過ぎました。

正社員で働いていたところから、無職になりました。

治療が上手く進まなくて、何度も入院してステロイド治療をしました。

今は、ステロイド治療で鬱になってほとんど自分で外出できなくなりました。

 

なんか上手くいかないな。と思うこともあるけど、どうやって気持ちを保って過ごすのかをずっと考えてきました。

たくさん考えてきたので、3年分をまとめておこうと思います。

 

今、私はしあわせです。

向上心で自分を苦しめないようにする

「向上心」で自分を苦しめないようにしました。

向上心は自分を苦しめることになる

「向上心を持ちましょう」

「努力しましょう」

と私は今までの人生で、色んな所で言われてきたような気がします。

向上心を持って、確実な努力をして前に進んできてよかったこともたくさんあります。

それとは逆に、向上心を持っているから、自分より少し上の目標と自分を比べて、今の自分を否定するような気持ちになることもありました。

向上心は、欲しい時にだけスイッチを入れましょう。

過度な向上心は完璧主義になり、意味がないかも

私は、過度な向上心を持って努力をしてきました。

小中学生の時は、偏差値40台だったのに、

努力して努力して努力して努力して努力して努力して・・・

偏差値60以上の大学に入りました。

そうこうして、過度な完璧主義へと育った私の向上心は、今の私を受け入れることが出来なくなっていました。

努力しても努力しても、どんなに自分の成績が上がったり、仕事が出来ても、今の自分に自信が持てなくなりました。

 

そんな中で、難病患者になり、正社員から無職になり、日常生活のことも自分で出来なくなりました。

てむたむ
てむたむ
お風呂も歯磨きも毎日は出来ない

もし、今も過度な向上心を持っているのであれば、一度手放してみてください。

手放してみないと、どんなにいい仕事やいい成績が手に入っても、しあわせからは遠ざかるからです。

なんのための向上心なのでしょうか。

 

過去の自分と比べる時間は必要なのか?

ネフローゼ症候群を発病してから、働けなくなり、日常生活も家族の支えがないと送れなくなりました。

てむたむ
てむたむ
夫に声をかけてもらわないと日中の水分補給すら忘れてしまいます
夫
命に関わるよ。心配

過去の自分に戻ることは出来ない

出来ないことが増えました。

  • 正社員で働きたい
  • ご飯を夫に作ってあげたい
  • 自由気ままに旅行に行きたい

この3年は、上に書いたようなことをずっと望んできました。

でも叶わなかった。

過去の自分に戻ることは物理的に不可能です。

生き方の見直し、どう生きたいのか考えるターニングポイントに

過去の自分に戻ることは不可能です。

でも、病気になったことで自分がどう生きるか、「どう生きたいのか」を考えるターニングポイントになりました。

完璧主義だった私は、色々なものを手に入れてきました。

  • 給料の良い職場
  • 仕事内容の研究の蓄積
  • 履歴書映えする学歴
  • 学業や研究、仕事に向き合う友人たち
  • 専門分野を研究するツテ
  • 貯金

ただただ、上記のようなものを積み重ねてきて、私は少し疲れていました。

努力し続けること、周りと比べて前を見て、どんどん進んでいくことに疲れてしまいました。

周りを見渡すと、

  • 海外で研究発表をしている友人たち
  • 順風満帆に子育てをしている話
  • 会社を立ち上げて、めきめき成長してきている様子

 

私も、専門分野の勉強に加え、英語の勉強もし、結婚・妊活、国内での学会発表や母校の研究グループへの参加・・・みたいな生活へと突き進んでいました。

 

病気になって、突然全部が出来なくなり、

「私ってどう生きたいんだろう」

と、人と比べずに冷静に考える時間を与えられたような気がしています。

 

他人の生き方と比べない

周りの人と比べて、それに追いつくように生きてきた人生だった気がします(ここ15年くらいは)。

それって本当にしあわせなのかしら?

私って、私の人生って、私がコントロールしていいものだったんですよね。

億万長者になりたいのか

お金は欲しいですが、億万長者になりたいのかと言われれば、人生賭けてお金持ちになりたいわけではありませんでした。

私は普通に、家庭を築きたかった。

キャリア形成とはなんなのか。

病気になって、「キャリア」ってなんなのかと深く考えるようになりました。

いい大学に入って、いい職場で働いて、突き詰めて専門家になっていく、さらに知識を深めていくっていうことだと思っていました。

そうしてたどり着きたかったのは、安定して稼げる正社員の立ち位置でした。

私が本当に欲しかったのは、お金に困らない楽しい生活でした。

えらくなったり、役職をもらうことではありませんでした。

 

ある程度の方向性は必要だと思いますが、医療・福祉・教育の経験がある私にとって「病気になって働けなくなる」ということは、

持病のある人が家で生活に困らない程度の収入を稼ぐのか

ということを自分の人生をもって突き詰めて過ごす時間になっています。

 

レールを外れることって怖いことなのか。常識的な生き方とは。

正社員である程度の収入をもらいたかった私は、レールから外れるのが怖いと思っている人でした。

  • 普通は大学行って、就職して、定年まで働く。
  • 普通は、ほどほどの年齢で結婚して、出産して家族と過ごす。

そんなこと誰が決めたのでしょうか。

 

そこから外れることがとても怖かったです。

そして、必死にそのレールに戻ろうとしてきた3年間でした。

 

  • 治療があるから妊娠は難しそう。妊活しても命がけになりそう。
  • 正社員で働くには、治療がきつすぎて身体がもたなさそう。

 

周りが言う「常識的な生き方」「一般的な生き方」「普通の生き方」は誰のための生き方なのでしょうか。

他人と比べて生きる時間がしあわせなのか考えてみよう

周りと比べて、落ち込んで・・・

そんなことを繰り返しているうちに、

「比べて落ち込んでいる時間が勿体ないわ!(´・ω・`)」

とハッとすることが多くなりました。

 

毎日毎日毎日毎日、比べては落ち込んでいる人生なんてまっぴら。

 

今、自分が持っているものに目を向ける

  • 比べないで生きるにはどうしたらいい?
  • 落ち込んだらどうしたらいい?

落ち込んだら落ち込めばいいと思います。

落ち込みたいなら落ち込めばいいし、悲しいなら悲しめばいい。

でも、そんな毎日を送って悲しくならない?

落ち込みまくって、悲しみまくったら、サッと手放してみましょう。

今、落ち込んで見つめている「過去の自分」「周りの常識」なんて、いつまでもその手に握っていても意味がないから。

 

手放せないなら、飴玉(溶けないビー玉)だと思って口の中で転がして、楽しく過ごしましょう。

「また落ち込んでるなー私。しょうもないことでどんだけ悩むんや(笑)あほだな~」

くらいに落ち込んでいる自分も、ほっときましょ。仕方ないから。

落ち込むもんは落ち込むんだから。(笑)

 

ただ、口の中の飴玉は、あんまり人に見せるもんじゃないですよ。汚いから(笑)

 

自分の手ごまを一つ一つ数えてみる

落ち込むこともあるけど、ないものを数えるより、まずはあるもの数えてみましょう。

その方が楽しいから。

とりあえず私は治療が難航していますが、3年間分は前に進んできました。

その分治療を試してきた過去があるので、確実に頑張りは蓄積されています。

今の自分が一番前に進んでいる。

将来の夢は、過度な期待をしない

将来の夢は、過度な期待をしないようにしましょう。

妊活しない方がいいのも、正社員がきつそうなのも、それは今の現実だから。

そんなことよりも、今、どうやって生活をやり切れるか、老後資金をどうやって捻出するかを、現実的な方向で考えましょう。

過度な期待をせず、今できることにキチンと目を向ける。

今が楽しく生きられて、素敵な時間を積み重ねることが大切

悲観的な時間は過ぎ去って、今をきちんと見つめて、やれることを整理出来たらそれでよし。

出来ないものは出来ないのですから。

あとは、今を楽しく、自分が大切に想う人と過ごすことが出来れば幸せな人生の一日が積み重なっていくのではないでしょうか。

 

支える側に知っておいて欲しいこと。救われること。

難病になってから、夫にたくさん支えてもらいました。

支える側に知っておいて欲しいことを、今の自分の気持ちとして書いておきます。

一緒に生きてくれる人がいることの大きさ

難病になって、仕事を失って、めちゃくちゃ不安だった時、この3年一緒に暮らしてきてくれたことが大きな支えでした。

「一緒にいたいから一緒にいるだけ」

と夫は言いますが、ステロイド鬱で家事も出来ず、働けもせず、お風呂にも入れないような状態でも、一緒に笑ってご飯を食べられる時間が大切です。

 

もちろん、たまにLINE電話して話をしたりしている友だちにも支えられています。

また会いたいなって思える友人がいてくれて生きていられる気がします。

出来ない自分も認めてくれること

過去の自分と比べると、私の中では今の私は「なんにも出来ない自分」です。

でも、夫からは「ブログ書いてるじゃん」「今日はたくさん休めたじゃん」「薬飲めてるじゃん」「病院頑張って行ったね」と声をかけてくれます。

今の私が出来ていること、今私がもっているものに目を向けて過ごしてくれることは私の力になっています。

調子が悪そうな時に客観的に教えてくれること、それを認めてくれること

3年間もずっと調子が悪いので、もはや何が調子が悪いのか、どうなっているのか訳が分からなくなってきました。

周りの友だちと比べれば元気はないけど…でも倒れる程じゃないし、入院するほどじゃない・・・。

みたいな全くもって客観視出来ない状態になっています。

  • 「今日はちょっとしんどそうだね」
  • 「最近起きてくるの大変そうだね」
  • 「顔に生気がない(´・ω・`)・・・寝たら?」
  • 「ピリピリしてそうだったからそっとしておいた。薬きつそうね」

と教えてくれます。

私は心の中で、「仏の言葉」と思いながら受け取っています(笑)

まとめ:難病患者同士でも比べない。自分の人生を考えることが大切。

過去の自分、未来の夢、周りの人、友人たちと比べないことにしました。

それと同時に、同じ病気や似たような状況の人の生活とも比べないように心がけています。

  • 「難病」なのに働けている人がいる。
  • 「難病」なのにバリキャリで働いている」
  • 「難病」なのに・・・

そんなもの、私の人生には関係ないから。

 

なによりも大切なのは、現実ではなく、私が「今がしあわせ」と言って過ごせるかどうか。

支える側も自分の人生を。

今の私がしあわせなのは、夫が楽しそうに自分の趣味をして過ごしていてくれるから。

もちろん支えてくれるのはとてもありがたいのですが、それで夫が忙しすぎて自分の人生を生きられないなら、私はしあわせではありません。

だから、支える側にも自分の人生を楽しんで生きて欲しい。

夫は、私が再発して入院している時にも、色んなことを自由にやっていました。

  • 行きたいと思っていた学会に行って帰りにイクスピアリに寄ってくる
  • 半分こしようと言っていた芋きんつばを私の分も食べ切る
    (退院するまでモタナカッタ…んだけどさ…)
  • イベントに遊びに行く

 

てむたむ
てむたむ
羨ましいぞ!(笑)

支える側が、楽しそうに過ごしてくれるから私も自分の人生を生きられていると思います。

 

 

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