ネフローゼ症候群

ネフローゼ症候群の初発時の入院体験談

こんにちは。てむたむ(@temtam8)です。

私は去年、微小変化型ネフローゼ症候群という病気になって入院をしました。

 

ネフローゼ症候群とは

「概要」

ネフローゼ症候群は大量の糸球体性蛋白尿を来し、低アルブミン血症や浮腫が出現する腎疾患群である。成人ネフローゼ症候群の診断基準は、尿蛋白3.5g/日以上(随時尿において尿蛋白/尿クレアチニン比が3.5g/gCr以上の場合もこれに準ずる)が継続し、血清アルブミン値が3.0g/dL以下に低下することである。このうち、原因疾患があるものが二次性、明らかな原因疾患がないものが一次性ネフローゼ症候群である。

「原因」

原因は病型により異なると考えられるが、いずれの場合も明確ではない。

「症状」

微小変化型ネフローゼ症候群は、治療反応性は良いものの、30~70%と高率に再発が見られる。また、微小変化型ネフローゼ症候群(165名)の検討では、全体で3.6%、65歳以上の高齢者に限ると12.8%と高率に感染症死が見られた。

難病情報センターより引用

 

簡単に言うと、

  • タンパク質が尿から漏れ出て身体がむくむ
  • 原因不明の難病である

という病気です。

入院した日は、私は身体がむくんで歩けない状態でした。

また、原因不明なので、ある程度の治療の流れは決まっていても、頭が痛いから痛み止めで抑えるといったように治るものではないです。

そんな不安で仕方なかった時に、私は、ネフローゼ症候群の治療記録を書いているブログをたくさん読んで、励まされました。

何故かって、ネフローゼ症候群を治療している人達の気持ちや生活を知ることができたからです。

だから、私も自分の治療や生活について書いていきたいと思います。

今回は、私がネフローゼ症候群と診断を受けて入院をした時の話をしていきます。

入院から退院までの大まかな流れ

入院日の夕食(減塩・低たんぱくの腎臓病食でした。)

私の入院から退院までの大まかな流れをお話しします。

入院時の説明では、入院期間や治療内容については「薬の効きや状態による」とのことで確定したものはありませんでした。

決まっていたことは、

  • とりあえず3~4週間程度の入院で予定しておく
  • 腎生検という検査を行う
  • ステロイドの治療を行う
  • 家で生活できる状態ではないため、すぐ入院する

という説明を受けたのを覚えています。

ステロイド治療(プレドニン)について

結果として、私の場合は入院から20日間で退院となりました。

入院期間はステロイドのプレドニンというお薬を中心に治療が進みました。

プレドニン治療の流れ(1日のトータル投与量)

  1. 1~10日目    点滴80mg
  2. 11~17日目  内服40mg
  3. 18日目~    内服30mg

入院中の体調変化や様子について

入院中は、薬が効いてくるにつれて、体調の変化が見られたり、副作用が出てきたりしました。

また、腎生検というヘビーな検査があったりしました。

入院前の足は足首がなかった

入院~3日目(アルブミン点滴治療)

入院初日からは、プレドニン80mgとアルブミン点滴を行いました。

プレドニンの副作用なのか、入院の慣れなさなのか、1日目は全く寝れなかったです。

目がギラギラしていました。

4日目(腎生検)

腎生検という検査を受けました。

背中から腎臓の組織を採って、その細胞を調べる検査です。

尿道カテーテルを入れたり、足首と首以外は動かしてはいけないという安静時間が長かったりと、結構ヘビーな検査です。

腎生検後、夜中の11時に食べた夕食は、安静のためおにぎりにしてくださいました。

 

鎮静剤の注射を打たれていたので、やや朦朧としながらも完食できました。

安静時間の水分補給にはペットボトルキャップがすごく便利でした。

5~9日目(安静期)

腰までむくんでいたため、10分と座っていることができない状態でした。

足先から腰までむくみがひどかったです。

座っていると、お尻や足がむくみではちきれそうになります。

そのため、ほとんどの時間をベッド上で横になってごろごろと過ごしていました。

この頃は、点滴をしていた方の手もむくんできていました。

10~17日目(利尿期)

利尿期に入りました。

どのくらいの尿量が出ているのか診るために、専用の袋を用意してもらって、すべての尿を蓄尿しました。

1週間ほどで10キロ体重が減りました。

(入院するまでに1週間でむくんで、15キロ増えていました。)

利尿期は、

  • 1日10~16回尿意があってトイレへ行った。
  • 1回で500ml以上の尿が出ることがあった。
  • 1晩で3リットル尿を蓄尿した。
  • 尿意が昼夜関係なしに続くので睡眠不足になった。
  • 尿量が多いので、尿道がひりひりしてきた。
  • 睡眠不足で、蓄尿を1度こぼして掃除してもらって落ち込んだ。

という感じで過ごしました。

この時期から、

  • 腰・臀部のむくみが減ってくる。
  • 歩けるようになってくる。
  • ズボンがパツパツじゃなくなってくる。
  • 座って過ごせる時間が少しずつ増える。

という変化がみられました。

まだむくんではいるものの指が指らしくなってきました。

18日目(副作用が出現してきた)

夫の仕事が休みだったので、車いすで近くの公園まで外出をして散歩をしました。

この日に、3日後に退院が決定しました。

この頃に、ステロイドうつの症状が出て来て、

  • 同室の人が話しかけてくるのに応えるのがつらい。
  • 気持ちが落ち込む。
  • 涙が止まらなくなる。
  • 理由のない罪悪感にさいなまれる。

という状態になっていきました。

入院中につくった花飾りも、うつ状態が酷すぎてこの頃に捨ててしまいました。

19日目(外泊扱いで自宅へ)

うつ症状が酷すぎて、パニックになっていきました。

あまりに辛いので、ナースステーションに行って相談をしました。

外泊扱いで夕方に自宅へ帰り、次の日に退院の手続きをしに行くという対応をしていただきました。

20日目(退院日)

20日目で退院をしました。

退院時は、

  • ステロイドうつ
  • 筋力低下

など、ステロイドによる多くの副作用がありました。

そのため、社会福祉協議会で

  • 車いす
  • シャワーチェア

を1か月無料でお借りしました。

無料でお借りできたので、とてもありがたかったです。

退院時のステロイドの副作用と私がやった対策や、入院中に必要だったものについては別のページで詳しくまとめました。

これから入院される方は読んでみてください。

入院直前の様子

入院直前の様子についてお話しします。

ネフローゼ症候群と言われたけど、まだ入院していないという方や、入院を予定している方の参考になればと思います。

何がきっかけで異変に気付いたか

私が、何の異変で気づいたのか、何の異変からはじまったのかというと、私の場合は「足のむくみ」で気が付きました。

  • 足首が変な感じがしてしゃがみにくいなぁ

という変化から始まって

  1. 靴が入りにくくなる
  2. しゃがみ動作ができなくなる
  3. 足首が回らなくなる
  4. むくみすぎて足首がどこか分からなくなる
  5. 足の甲や指までむくんで痛みで歩けなくなる

という変化が3日ほどで起こりました。

変化から入院までの経緯

私の場合は、変化に気付いたのがある金曜日の夜でした。

そして、その一週間後の金曜日に入院をしました。

何故そんなにかかってしまったのか、経緯をお話しします。

  • 金曜日:しゃがみにくくなって、太ったかなと思う。
  • 土曜日:友人の結婚式に出席するも、いつも履いているドレス用の靴が入らない。
  • 日曜日:明らかに足首がむくんで休日診療に行くか迷ってやめる。
  • 月曜日:痛すぎて歩けなくなる。祝日のため受診できず。
  • 火曜日:近くのクリニックを受診。尿検査はタンパク4+。血液検査の結果は翌日のため保留。
  • 水曜日:血液検査の結果、中規模病院を紹介され受診。多くの検査をし、ネフローゼ症候群と診断を受ける。専門医のいる総合病院にかかる必要があるとのことで、紹介状をもらう。木曜は腎臓内科が休みとのことで、金曜日に予約外で受診予定となる。
  • 木曜日:足の痛み・冷え・下痢などの症状が酷く全く動けず家で過ごす。
  • 金曜日:受診後すぐに入院。

という流れでした。

ネットで「ネフローゼ症候群」について調べるも、詳しい情報がなく、「減塩・低たんぱく」の食事がいいと書かれていたページを頼りに、生姜を入れたチャーハンを夫に作ってもらいました。

何か食べないと…という思いがあって、作ってもらうも、あまり食べれなかったです。

現在の生活について

現在は、初発から半年経ちました。

4か月ほどで1度再発をし、再入院をしました。

6か月程は職場を休職させていただきましたが、復帰の目処がたてられないため、退職をしました。

現在は、傷病手当金を頂きながら、通院治療を続けています。

治療は、徐々に薬の量を減らしながら、自宅療養をしています。

2回目の入院・退院後の生活については、

のページにそれぞれまとめました。

人によって副作用は様々ですが、副作用に対して私の実際にやった対策や副作用の様子が書いてあるので、読んでみてください。

さいごに

ネフローゼ症候群になったことを、私はまだ受け入れきれていません。

仕事を退職したことも、とっても落ち込みました。

ただ、入院中に本当に心から死ぬかと思った体験は、生きることを強く意識させられた体験となりました。

  • 今、私は、何をしたいのか
  • 誰に会いたいのか

ということを大切に考えられるようになりました。

  • 今やりたいこと
  • 今できること

をかなえていく時間を過ごそうと思っています。

 

ではでは。

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